ミレーナ(避妊、月経困難症・過多月経の改善)
ミレーナとは子宮内に挿入する避妊器具で「避妊リング」と呼ばれることもありますが、正式には「IUD(子宮内避妊具)」と言います。
リングと言っても形は輪っかではなく、T字の形をしていて、柔らかいプラスチックで作られています。
大阪・西梅田にあるDOJIMA LADIES CLINIC(堂島レディースクリニック)では、子宮内避妊器具として「ミレーナ」の挿入・抜去を行っています。
ミレーナは2007年に発売された子宮内避妊器具・避妊リングで、黄体ホルモンが付加されていて高い避妊効果が得られるのが特徴で、一度挿入すると最大5年間、避妊効果が持続します。
妊娠をご希望になった際には、ミレーナを取り除くことで妊娠可能な状態に戻れます。
ミレーナ挿入をおすすめの方
- 妊娠を希望しない方
- しばらく妊娠を望まない方(次の妊娠まで期間をあけたい)
- 望まない妊娠を防ぎたい方
- 副作用などにより、ピルが服用できない方
- 喫煙などピル服用による合併症リスクが高い方
- 生理痛でお悩みの方
- 生理の出血量が多い方
このような方はミレーナを
挿入できません
- 現在、妊娠しているか、妊娠している可能性がある方
- ミレーナの成分に過敏に反応する可能性がある方
- 3ヶ月以内に性感染症になったことがある方
- 3ヶ月以内に分娩後子宮内膜炎や感染性流産になったことがある方
- 子宮内膜炎や卵管炎などの感染症がある方
- 子宮外妊娠(異所性妊娠)になったことがある方
- 骨盤内炎症性疾患(PID)を患ったことがある方
- 重度の肝障害や肝腫瘍がある方
- 子宮口を拡張した時、強い痛みや徐脈などが発生したことがある方
ミレーナの効果
ミレーナは主に避妊目的で使用されていましたが、重度の生理痛や過多月経への改善効果が認められ、月経困難症や過多月経の治療目的で使用する場合、保険適用となります。
避妊効果
避妊方法として、低用量ピルの定期的な服用やコンドームの使用などがよく知られていますが、ミレーナの挿入によっても高い避妊効果が得られるようになります。
ミレーナは一度挿入すれば最大5年間、避妊効果の持続が期待でき、長期的に見た場合、低用量ピルの定期的な服用と比べて費用が抑えられます。
また、血栓症や喫煙者、肥満傾向にある方など、副作用のリスクがあるためピルが服用できない方も、ミレーナであれば安心して使用可能です。
月経困難症・過多月経の治療
ミレーナの成分である黄体ホルモン(レボノルゲストレル)には、子宮内膜を薄くする作用があり、生理痛や経血量の増加などの症状改善に繋がります。
ミレーナの副作用
- 生理の周期が変化する場合があります
- 月経以外の不正出血が起こる場合があります
- おりものの異常
- 下腹部痛
- 腰痛
- 卵巣嚢胞(らんそうのうほう)
ミレーナを挿入して数日程度、上記のような症状が現れる場合があります。
また、挿入して3~6ヶ月程度は、少量の不正出血が起こることもあります。
いずれも時間が経てば自然に消失していきますので、過度にご心配いただく必要はありません。
ミレーナの
メリット・デメリット
メリット
- 最大5年間、避妊効果が持続する
- 長期的に見た場合、低用量ピルの定期的な服用より費用が抑えられる
- 妊娠を希望するようになった場合、除去すれば再び妊娠が可能
- 月経困難症や過多月経への改善効果が期待できる
デメリット
- デメリット ・挿入後、定期的に受診して状態を確認してもらう必要がある
- 稀に脱落してしまう恐れがある
- 未産婦の方や帝王切開で出産された方は、子宮頚管の拡張が必要になる場合がある
ミレーナの費用
保険適応の場合
内容 | 料金(税込) |
---|---|
挿入 |
¥ 11,200 |
抜去 |
¥ 2,000 |
※料金は、初診や再診によって変動する為、上記の記載料金はあくまでも目安となります。
※保険証を忘れず持参ください。
自費の場合
内容 | 料金(税込) |
---|---|
挿入 |
¥ 44,000 |
抜去 |
¥ 5,500 |
ミレーナ挿入の流れ
Step1.診察
ミレーナの適応となるかどうか、医師が診察を行います。
出産経験の有無や既往歴を確認し、性感染症の検査やエコー検査などを実施します。
Step2.挿入
生理開始日を1日目とし、生理終了前後にミレーナを挿入します。
※未産婦の方や、帝王切開で出産された方は、子宮頚管の拡張が必要になる場合があります。
Step3.定期検診
ミレーナを挿入した後も、1・3・6・12ヶ月後を目安に定期的にご来院いただき、ミレーナが正しい位置にあるかどうか確認します。
挿入1年後からは、定期検診のペースは基本的に年1回となります。
ミレーナの注意事項
- ミレーナを安全に使用するため、必ず定期検診へお越しください
- 子宮口付近に、ミレーナを取り除くための糸がありますが、これをご自身で引っ張ることは絶対におやめください
- ミレーナは基本的に生理終了前後に挿入しますが、その際、痛みが生じる場合があります
- 出産の経験がない方、また帝王切開で分娩された方は、挿入時に子宮口を拡げる処置が必要になる場合があります