HPV感染予防のための
子宮頚がんワクチン
子宮頚がんはすべての女性で発症する可能性があり、その主な原因として「HPV(ヒトパピローマウイルス)」の持続感染が知られています。
HPVには複数種類ありますが、特にがんに進行しやすい(ハイリスク型)と認められているものにHPV16型、18型が存在します。
このHPV16型、18型による感染は、子宮頚がん予防ワクチンを接種することで防ぐことができます。
対象年齢
10歳以上の女性が接種対象者となっています。
特に小学校6年生〜高校1年生相当の女性は公費対象となるため、自己負担金なしでワクチン接種を受けることができます。
子宮頚がんワクチンの効果
子宮頚がんを起こしやすいHPV(ヒトパピローマウイルス)の種類がいくつか存在します。
子宮頚がんワクチンは、この一部のウイルスによる感染を予防する効果が期待されています。
ワクチンを打つことにより、前がん病変(がんの一歩手前の状態)が減り、がんそのものを防ぐこともできることがわかってきています。
子宮頚がんワクチンの
副作用・リスク
- 筋肉注射のため、注射部位のはれ、痛み、赤みの症状が出る可能性
- 稀に呼吸困難、蕁麻疹、頭痛、嘔吐などの重篤なアレルギー反応が出る可能性
- 広範囲の痛み、手足の動かしにくさ、不随意運動の報告もあります
すべてに因果関係が認められているわけではありませんが、ワクチン接種後に重篤な副反応として報告されているのは10,000人あたりに6人です。
ワクチン接種は計3回のスケジュールで行いますが、途中で止めることも可能です。
当院で取り扱う
子宮頚がんワクチン
発がん性が報告されているHPVは約15種類ほどと言われています。
このうち、特に危険度が高いとされている16・18型のウイルス感染を防ぐワクチンを当院では2種類ご案内しております。
- 4価ワクチン:ガーダシル
- 広域に感染を防げる9価ワクチン:シルガード9
ガーダシル
ガーダシルはHPV6、11、16、18の4種類のウイルスに対して免疫をつけることが可能です。
小学6年生〜高校1年生の女子は公費取り扱いのため、自己負担金なしでワクチン接種を受けることが可能です。
全体の対象年齢は9〜45歳の女性。
接種スケジュールは、初回→2ヶ月間隔あけて2回目→初回から6ヶ月以降に3回目の計3回接種です。
シルガード9
シルガード9は、HPV6、11、16、18、31、33、45、52、58の9つのウイルスに対して免疫をつけることができます。
2021年2月より日本でも接種が開始され、2023年4月より一部公費となりました。
平成9年度~平成18年度生まれまで(誕生日が1997年4月2日~2007年4月1日)の女子は公費取り扱いのため、自己負担金なしでワクチン接種を受けることが可能です。
全体の対象年齢は9〜45歳の女性。
こちらもガーダシルと同様に計2回または計3回の接種スケジュールとなっています。
(2回の場合:初回【15歳になるまでに接種】→5ヶ月以降に2回目)
(3回の場合:初回【15歳になってから接種】→2ヶ月間隔あけて2回目→初回から6ヶ月以降に3回目)
子宮頚がんワクチンの費用
カウンセリング料は初回(1回目)のみ、2回目以降(他院も含む)算定はありません。
内容 | 回数 | 料金(税込) |
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ガーダシル(自費) | 1回 |
¥19,450 |
シルガード9(自費) | 1回 | ¥34,300 |
3回 |
¥87,470
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